バラ切花の歴史

ローズ・ルネッサンス■

今、日本の市場で通常よく出回っているバラの切花の出生の 殆どはヨーロッパ。フランス、オランダ、ドイツ、イギリスを 中心に、加えてアメリカやニュージーランドなど欧米で品種改 良されたものが大多数と言えます。絶対本数ではなく品種数と しては、おそらく市場取引されている90%以上を占めている のではないでしょうか?つい数年前までは、日本の純国産品種 として市場流通している代表的な品種は、赤バラの代名詞とも 言われていた「ローテローゼ」や紫バラの「マダムビオレ」、 オレンジの「パレオ」等10品種あるかないかでした。過去か らずっと根強く市場流通して消費者の手元に届いている品種は 指折り数えられるくらいしかなかったのが現状です。
(写真はローテローゼ)

そして近年、国内育種品種の流通が少しづつ増加し定着した品種が、数十品種(枝替わりを除く)を超えるまでようやく出回り始めたところです。では、なぜ純国産のバラが市場流通するのがこれほど少なかったのでしょうか? まず、考えられるのは、国内のバラ育種家は、切花生産者としても営利栽培されている事が多く、他のバラ生産者へ自社開発の品種を販売し生産出荷できるようにすると、 自社の切花販売に支障がきたす事が考えられるため、広く一般に自社開発品種の苗販売を避けてしまってた事。さらに輸入品種の方が、生産性的に勝っていると考える先入観が強かったり等の理由で、 これまで国内で純国産品種が生産される機会を妨げていたのではないかと推測しています。  
                                                (写真はパレオ)
しかし、最近特に顕著に現れているのが、バラに対する消費者の要望が多様化し、約20余年ほど前、それまでの単純な色構成のバラから、微妙な花色のバラがヨーロッパ、特にオランダから切花が輸入され、 それがカラーコーディネイトの波に連動して加速的に流通浸透し、花の大きさも大輪一本から、小輪や中輪系、SPバラ等が根付いていきました。その後、色だけの変化では飽き足らず、咲き方の変化にも関心が及び、 約10年ほど前からはヨーロッパなど欧米で一番定着している咲き方の高芯剣弁咲きだけがもてはやされる時代ではなくなり、原種に多い一重咲きやイングリッシュローズに代表されるカップ咲きやロゼット咲きなどの古典的な咲き方のバラも求められるようになりました。

このように現在では、色の多様性だけではなく、多種多様な表情を楽しませてくれる咲き方のバラがもてはやされてきています。それは日本人にとって、日本人の感性に一番訴えかけてくるバラだからなのではないでしょうか?  日本には、古来より『わびさび』と言う伝統的な美意識が存在しています。それは各地に残されている伝統芸や匠の持つ技術等に現れていますが、一言で表現することは難しく、 島国日本ならではの美意識が育てた世界に誇れる『感性』だと思っています。その日本人の感性が、近年改めて目覚めてきているかのように、様々な表情のバラを求めています。
これからの時代、バラの嗜好にはもう次の波が押し寄せてきています。そう、現在はすでに〜ローズ・ルネッサンス〜の真っ只中にあると言えるでしょう。
そして毎年、様々な品種が市場を流通し新しいバラの魅力が消費者の心を包み込んでくれるでしょう。

「エトル・ファシネ」は、有限会社HANAプロデュース南里の登録商標です。 (商標登録番号:5458959号)

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